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草木染め(5) 椿灰媒染

草木染めの媒染剤として最高なのが、夏の椿葉の灰から作る上澄み液だそうです。
 椿は質の良いアルミニウムをたっぷり含んでいて、それが明るい色合いの染め上がりを導くとか。
 夏に剪定した椿が良い、というのは、一番エネルギーが満ち、かつ、秋に蕾が出てくる前の時季、ということなんでしょうね。

 今回、椿灰作りに挑戦したのは、すでに秋に入っていましたが、まあ良しとしましょう。
 庭の中に椿の木は何本もあるので、剪定するには事欠かない。でも、灰作りは、どうやれば上手くいくかな?
 幸い、アウトドア・パーティーなどで使うファイアー・ピットがあって、この中で燃やせば、火の始末も心配なく、灰の回収も難しくなさそう。

 クルミの木の枯れ枝を組んで、ファイアー・スターターのキューブを数個置き、剪定したばかりの椿の葉を上に被せて点火。
 生の葉がちゃんと燃えるのかな〜?と半信半疑だったけど、あっという間に乾燥してドンドン燃えていきます。袋いっぱいの生葉が、1時間ほどできれいに燃え尽きて灰になりました。
 クルミの枝の灰も混ざってるけど、気にしない。300〜400gの瓶2本分の椿灰を回収。剪定から始めて2時間弱の成果としては悪くない。
 1瓶の3分の1くらいの灰に水を足して2〜3日置き、上澄み液を紙コーヒー・フィルターで濾して、媒染液を作りました。この量の灰で2回分の上澄み液を利用したので、1回の椿灰作りで12回分の草木染めができることになります(手ぬぐいサイズの布の場合)。
椿灰媒染で、キンケイギクとダリアの草木染め。
 硫黄媒染に比べて、同じアルミニウム媒染でも、椿灰媒染は発色が良く、より明るい色合いになりました。特に、キンケイギクの黄色の鮮やかさは素晴らしい。

 下の画像:
 1 椿灰媒染のダリアとキンケイギク染め
 2 キンケイギク染め、椿灰媒染と鉄媒染の比較
 3 ダリア染め、椿灰媒染と硫黄媒染の比較

 草木染め(1) 身近な材料で
 草木染め(2) ハーブと鉄媒染
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 草木染め(5) 椿灰媒染